住宅ローンを組む上で頭金は2割必要。
などという言葉を耳にしたことがある方も多いはず。
この言葉を信じすぎて、
「頭金を500万貯めてから家を買おう!」
など思っていませんか?
これは大きな間違いです。
なぜ間違いかわからない方はぜひこの記事を読んでくださいね。
本来の頭金の使い方
頭金とは、住宅ローンの借り入れ額の他に自らの貯金や親の援助など、
現金を住宅購入の費用に当てるというものです。
当たり前の話ですが、
2,500万円のローンを組もうとして
- 頭金0円の場合
- 頭金1,000万円の場合
では返済の負担は劇的に違います。
しかし、あくまでこれは頭金を家を買うと決めた時点で用意できる方に言える話。
頭金は必ず必要という固定概念にとらわれないように注意しましょうね。
頭金はなぜ必要と言われているのか
頭金はローンの返済額を減らすために使われるのはもちろんですが、
物件の担保価値を保つために必要になります。
例えば、新築の物件+土地を3,000万円で購入した場合、
この3,000万円の内訳がどうなっているかご存知でしょうか?
- 土地代
- 建物代
- 住宅を建てる際のデザイナー料
- 広告費
- 販売会社の利益
家を購入した方が直接手にできるのは土地と建物代だけですよね。
新築物件には、それら以外の費用が加わって購入者が負担しています。
これにより、どのような事が起こるかわかりますか?
3,000万円で買った家が土地1,000万円・建物1,000万円だった場合、
買った瞬間でも家の価値は2,000万円相当に下がります。
更に1度でも他人が住んだ中古の家というのは価値が著しく下がります。
これに加えて住宅ローンの金利による利息の支払いで、
本来借りている住宅ローンの元金(借りたお金)部分の返済がなかなか進まず、
ローンの返済残り金額 > 家の価値
といういわゆる「担保割れ」という状態になります。
担保割れが起きていると安いローンへの借り換えや家の売却が原則できません。
この状態を防ぐために頭金を使用するのが頭金の本来の役割です。
頭金を貯めるくらいならさっさと家を買おう
じゃあ頭金をしっかり貯めてから家を買えばいいんだ!
と思ったあなた。
頭金本来の役割を忘れていませんか?
頭金は既にある現金の一部をローンの代わりにあてるもの。
頭金を貯めてから家を買うという選択肢は一見良さそうにみえますが、
実はとんでもない落とし穴が潜んでいます。
それは、頭金を貯めている間の賃貸分が無駄になること。
例えば、
- 家賃10万円
- 月の貯金額は10万円
- 頭金500万円を貯める
という方がいたとしましょう。
計算がややこしくなるのでボーナスはなし。
月に10万円貯金ができるので、500万円貯めるには50ヶ月(4年2ヶ月)かかります。
勘のいい方はピンときたかもしれませんが、
これを頭金なしですぐに住宅ローンを借りた場合を考えてみましょう。
- 家賃の10万円がそのままローン返済
- 貯金額の10万円もローン返済
すると頭金を貯めるのにかかった4年と2ヶ月で1,000万円のローン返済が終わっていますよね。
家を買おうとする方は、結婚・出産などを機に決意する方が多いです。
30代で決断している方も多いのではないでしょうか?
30代になってから頭金を貯めるために4年と2ヶ月も経てば、
住宅ローンの審査も厳しくなり当初の予定から大幅な変更を余儀なくされるかもしれません。
今は、金利も安くネット銀行では0.5%台などが当たり前になっています。
頭金なしでもOKという謳い文句も増えていますよね。
もし頭金を貯めることで悩んでいるのであれば、
この記事を読んで頭金が本当に必要かどうか思い返して見てください。
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